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真夜中のカーボーイのnosのレビュー・感想・評価

真夜中のカーボーイ(1969年製作の映画)
3.7
アメリカンニューシネマの代表作の一つとして名高い本作。

憧れのニューヨークでジゴロとして生計を立てようと意気揚々に大都会に乗り込む似非カウボーイの田舎者ジョー。
彼を騙した事への償いから自宅とする廃墟ビルへ招き入れるコソ泥のリコ。
社会の弾かれ者二人が世知辛い世の中を生き抜く為に協力し合い、友情を深める様を描く。

アメリカンニューシネマ的な予想の範疇で事態は進み、リコの夢見るフロリダへ旅する二人。
フロリダのからっとしたバカンス風景と、ジョーの心情を対比させたエンディングが印象的。

クラブシーン、ジョーのトラウマ・フラッシュバックシーンの躁鬱で妖艶なアシッド映像が当時のアウトサイダー達の生々しさを秀逸に映し出している。

ジョーのバックボーンをもう少し巧みに本編に結び付けてくれれば更に良かった。
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