hoka

笑の大学のhokaのレビュー・感想・評価

笑の大学(2004年製作の映画)
3.0
映像作品の中で人間におこさせる感情の最難関はやはり笑だと思う。

楽しんだり、哀しんだり、怒ったり、苛ついたり、怖がったり、ベースの感情がフラットでも、それらは劇伴と併せてわりとコントロールできる。

しかし同質ベクトルの笑いに来ている客以外を笑わす事は、至難の業の様な気がする。

これは人気喜劇作家三谷幸喜さんが、辛い批評家や観客にウケる映画が、如何に至難か稲垣吾郎さんを借りて、横槍や無理難題を入れて来る役所広司さんを通して、釈明している様にも見える。

それを戦時下の日本帝国という舞台を使って二人芝居に落とし込んだのは、流石だと思う。

役所さんは希代の名優だし、稲垣さんも演技が信用出来る俳優だと思う。
ただ彼の場合は、やはりもっとエッジが効いた役の方がハマると思うけど。
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