桔梗F

十九歳の地図の桔梗Fのレビュー・感想・評価

十九歳の地図(1979年製作の映画)
4.3
危険度A!
わんこ吊るされ死亡(´д`|||)
金魚潰され死亡(´д`|||)

芥川賞作家、中上健次の同名原作の映画化。

予備校生兼住み込みで新聞配達する主人公(本間優二)がクズ野郎たちに触れることで自分を見失っていく青春映画。

しこたま暗いです(;゜∇゜)
世界凹む映画ランクでも上位に入るくらい凹みます( ;∀;)

精神的に弱ってる男子やおっさんが観るとまじで死ねるくらい鬱屈展開。

出てくるキャラ&キャラ誰もろくでなしで、夢も希望も見いだせないかなりのキワモノ映画。

主人公も和歌山の田舎から東京に出て来て代ゼミに通う根クラ&童貞浪人生ですが、相部屋の同僚30男・蟹江敬三が…クズ(;゜∇゜)

見事なまでにダメ人間過ぎて、蟹江さんにはアカデミー賞取らせたいくらいの怪演。

蟹江二世タレント息子はもっと親父の映画観てがんばらねばならぬ。
親父の演技凄すぎだわ。

後輩の同僚から金借りて返さない、盗む、ギャンブルなど低次元のクズ。
根は悪いやつじゃないんですけどねえ…

主人公は新聞配達先のクズ客たちの言動や人生、相部屋の蟹江の毒気にあてられ、自らもクズ野郎に堕ちていく。

タイトルの意味は、主人公が配達先のの地図を作って、嫌な目に遭わされた客の家に×印をつけていくイカれた地図。
そして、×印うらみがたまると…

お前は魔太郎か!?( ;∀;)
↑このネタわかったらアウト!

うらみをはらす方法もショボいのがポイント。
ショボさがかえって泣ける(´д`|||)

やってることも憂さ晴らしもダメ人間!

とにかく描かれてる同僚や新聞店夫婦、客たち、蟹江の愛人などなど、微塵も将来性も明るさも見いだせないので、観ていて落ち込みことこの上なし。

鬱度でいけば同じ柳町監督の
「さらば愛しき大地」、
本間優二主演作なら「狂った果実」
の方が悲惨度、鬱度は高い。
しかし、こちらの暗さはSSランク。

ただ、精神的ダメージがでかいのは本作の方かもしれない(。´Д⊂)

自分は底辺だなあ、貧乏だなあ、童貞だなあと思うアラハタ(造語20才近辺)が観ると、生きる気力を削ぎかねないのでスルーで!

原作も良く、監督の力量も高く、間違いなく邦画史に残る名作なんですが、負のパワーがあまりにも強すぎるので、お勧めはしかねます。

こんなツラい青春はイヤ!

※エロあり。ただし、蟹江敬三※あまり美しくないH
※世にも珍しい「女子の立ちション」あり
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