ユースケ

ハロウィンII/ブギーマンのユースケのネタバレレビュー・内容・結末

ハロウィンII/ブギーマン(1981年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

ハロウィンで盛り上がるイリノイ州ハドンフィールドを舞台に、不死身の殺人鬼ブギーマンことマイケル・マイヤーズと精神科医サム・ルーミス医師(ドナルド・プレザンス)の戦いを描いた元祖スプラッター映画【ブギーナイツ】シリーズ第2弾は、前作のラストでルーミス医師に鉛の弾をしこたまぶち込まれ、二階のバルコニーから落下するも(芝生に残ったマイケルの人型に注目!)、ちょっと目を離した隙に復活を果たしたマイケルが、ローリー・ストロード(ジェイミー・リー・カーティス)の入院を感知し、病院で殺戮の限りを尽くす前作の直後からはじまる完全な続編。

本作ではローリーがマイケルの妹である事が判明しますが、血族を抹殺しようとする理由は謎のまんまなので、マイケルの神秘性はまだまだ健在。
私の推理が正しければ、妹ローリーが姉ジュディスと同じ17歳になったので、マイケルは誕生日のお祝いに来たのではないでしょうか。そう考えると、前作で登場したローリーの友人の死体とジュディスの墓石で飾り付けされた部屋がパーティ会場に思えてたまらなくなります。

みどころは、前作から引き継いだジョン・カーペンター自身が作曲したやたらと耳に残るテーマ曲、主観映像&ワンカットの長回し、志村後ろ!演出に加え、【サスペリアPART2】を思わせる熱湯風呂や【ゾンゲリア】を思わせる眼球注射など、前作より腕を上げたマイケルが魅せる多彩な残酷描写の数々。

更に、やたらと銃を振り回し、警察を先導し、追跡の鬼と化したルーミス医師の狂気も見逃せません。ハロウィンを楽しんでいたベネット君(享年17歳)をマイケルと勘違いして追い回し、交通事故に遭わせ、丸焼きにしておいて、謝罪の言葉のひとつも言わない彼はマイケル以上のサイコパスです。

他にも、彼氏の指とマイケルの指を勘違いして指をペロペロし、大興奮のマイケルに熱湯風呂にぶち込まれるカレン(パメラ・スーザン・シュープ)の見事なオッパイや最後まで生き残りそうな顔をして血で滑って転んで気絶したり、ローリーが隠れている車にワザワザ乗り込み、ハンドルの上で気絶してクラクションで居場所を知らせたり、救急車の運転手ジミー・ロイド(ランス・ゲスト)のマヌケっぷりも要チェック。
マイケルが悪夢の世界に誘う本作を皮肉るようにオープニングとエンディングで流れる夢の世界に誘うサンドマンを歌ったThe Chordettesの【Mr. Sandman】の選曲も素晴らしい。

ちなみに、劇中でマイケルに肉切り包丁をパクられるエルロド夫婦が見ているテレビから流れる映像は、ジョージ・A・ロメロ監督の【ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド】です。