半兵衛

網走番外地 北海篇の半兵衛のレビュー・感想・評価

網走番外地 北海篇(1965年製作の映画)
3.6
どんな状況でも能天気でマイペースでカッコいい若き日の健さんの魅力が画面から発散されていて、プログラムピクチャーの時代でしかなし得ないスターが画面にいるだけで映画が成り立つ時代特有の明朗な輝きがそこにはあった。スターの力を生かして理屈なんか要らない面白い映画を作る石井輝男監督のサポートも見事。

網走刑務所から『駅馬車』、ギャングものとコロコロと内容が変わる節操のない面白さが石井監督らしい。でも主役の存在がそれをありにしている。

それにしても物語のオチを「そんなものどうだっていいんだよ!」と放棄したかのようなラストは何度見ても衝撃を受ける、そして北海道の大雪へ落下する健さんの無茶に何故底知れぬパワーを感じてしまうのだろう。
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