不眠の男

宇宙戦争の不眠の男のレビュー・感想・評価

宇宙戦争(2005年製作の映画)
3.5
1950年代に公開された「宇宙戦争」を巨匠スティーヴン・スピルバーグが完全リメイク!

■ストーリー
離婚した妻との間に生まれた子供達の面倒を見ることになった主人公レイ。これをチャンスにと子供達と仲良くしようとするも上手くいかず、息子ロビーとのキャッチボールもぎこちなく、勢いよく投げたボールで自宅の窓を割る始末。娘レイチェルからは不味い宅配飯を食わされ、ロビーはレイの愛車を無免許で乗り回す。
そんな中、凄まじい稲妻を轟かす嵐が突然やってくる。それを見たレイは「楽しいだろ!」とレイチェルの前で大はしゃぎ。だが、自宅のすぐそばに稲妻が着弾!「サノバビッチ!!」とレイは驚き静かになった。
だが、何がおかしい。電気も腕時計も車も、電子回路を使用する物は全て使用不能になっていた。ロビーの無事を確認するがてら外に出るレイ。すると、とある交差点に地中に続く大穴が空いていた。次第に大穴から地割れが発生し、逃げ惑う人々を知る目に、地中から巨大なロボットらしき物体が出現したのだった!!
ロボットは逃げ惑う人々を消し去るレーザーを発射!次第にレイが住む街は地中から出現したロボットによった駆逐されていく。
レイは子供達を連れ、離婚した妻が居る家に向けて、生死をかけた脱出を試みる…。


■登場人物
レイ・フェリエ:演トム・クルーズ(森川智之)
湾岸作業員として働く。妻と離婚し、定期的に子供達の面倒を見ているが、子供達からの信頼は薄く、特に息子からはかなり煙たがられている。父息子の関係を改善しようとキャッチボールをしたりするも上手くいかず、トライポッドから逃げる道中も息子との意見の対立が目立つ。だが、人一倍子供達のことを想っており、子供達が危険に晒されたら自分の命を惜しまず助けに行く。
運転が雑で荒々しく、怒ると食パンを窓ガラスに投げつけたりする。

レイチェル・フェリエ:演ダコタ・ファニング(三村ゆうな)
レイの娘。比較的レイのことを慕っている。自然的な食品を宅配で頼み、それを食べたレイに「人間の食う物じゃない」と言われてしまう。
トライポッドに襲撃された際はあまりの恐怖に「ギャーーーーギャーーーー」と喚き散らし、レイと観客の鼓膜を刺激した。余計な行動をすることが多く、そのせいで惨殺され、川を流れる大量の死体を見たりしてしまっている。ピーナッツアレルギーである。

ロビー・フェリエ:演ジャスティン・チャットウィン(野島健児)
レイの息子。思春期のためか、反抗的態度が目立つ。弱々しく情けないレイをよく思っておらず、レイの愛車を無免許で乗り回したり、レイを煽ったりやりたい放題。だが、怯えるレイチェルを落ち着かせたりと根は優しい。人々を惨殺するトライポッドと戦うため軍に入隊したいと言い、そのことで何度もレイと対立する。

ハーラン・オグルビー:演ティム・ロビンス(てらそままさき)
トライポッドの進撃を丘で阻止しようとしているアメリカ軍部隊との戦闘から逃げるレイとレイチェルを匿った男。無口だが好戦的で、「隠れ続けるなら戦って死ぬ」という信念を持ち、隠れていたいレイと対立してしまう。トライポッドに装備された“目”から隠れるレイ達をよそ目に、斧で攻撃しようとしたり、物音を立てたりと中々の厄介者。最終的には激おこプンプン丸となったレイに「『ミスティック・リバー』のティムと同じ結末」の刑に処されてしまう。
なお、「大阪では何体か倒せたらしい(トライポッドが)。日本人に出来て俺達に出来ないわけがない」というセリフがあるが、どこからの情報源かは不明。

ナレーター:モーガン・フリーマン(津嘉山正種)
2000年代前半から、10本観れば1本には出てるんじゃないかというくらい、この時沢山の映画に出ていたモーガン・フリーマン。まさかナレーターとして出てくるとは、誰が予想しただろうか。


■良い点・悪い点
地中から出現したロボット“トライポッド”が街の人々を殺人レーザーで駆逐していくシーンの迫力、スリリングさは「プライベート・ライアン」のノルマンディー上陸作戦シーンの現代版とも言えます。人間の自己優先欲を極限まで描いている作品でもあるし、家族愛をとことん描いた作品でもあります👍
斜面を逃げる数百人の人々をトライポッド数体が後ろからレーザーで攻撃する場面を遠景として描写していますが、このシーンが個人的には一番衝撃でした。
さらに丘の向こうのトライポッドをアメリカ陸軍戦車部隊やヘリコプター部隊が集中砲火するシーンはミリタリー好きは必見です👍
と、いい評価ばかり書きましたが、いいことばかりでもなく、全体的に印象に残るシーンは比較的に少なめで、本作のような宇宙人侵略系SF映画の中では地味めな部類に入ります。
トムが弱々しい役ということもあり、全体的に強弱のない出来になってしまっています。
賛否両論の映画の終わり方、結末はあれでいいと思うのですが、あまりにも呆気なくいきなり終わってしまい…。せめてもう少し余裕を持った終わり方にして欲しかったです。例えるならかわぐちかいじの漫画「ジパング」のような畳み掛けるような終わり方でした。


■その他
Blu-ray版はザラザラとした画質であまり高画質とは言えません。
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