『天使の涙』で金城武が好きになったマレーシアの女の子オーキッドが、中華系の男の子（若い頃の長渕剛風）から『恋する惑星』のVCDをもらって、初恋が始まる映画。
オーキッドは『男たちの挽歌』も好きらしい。
俺が高校生だったら、友だちになれそうだ。
デートの場所がハンバーガーショップなのも『天使の涙』的で良かった。
時々、驚くほど多幸感を感じるシーンがある。
ラストをどう解釈するかで随分と評価も分かれる気がする。消化不良のシーンもちょいちょいある。
タイトルの『細い目』はマレーシアでは、中華系の目が細いことをからかう表現。
マレーシアは、民族構成がきわめて複雑な多民族国家で、単純な人口比では、マレー系（約65%）、中華系（約24%）、インド系（印僑）（約8%）の順で多い。
ただし、クアラルンプールやジョホールバルなどの大都会では、マレー系と中華系の割合が同じくらいになる。主に19〜20世紀にかけて、中国南部からマレーシアにやってきて、定住した華僑の子孫たち。米フォーブス誌が紹介する2018年度版マレーシア国内の長者番付では10人中9人が中華系マレーシア人となっている。なお、マレーシアには中華系国家にならないためマレー系の人たちを優遇させる政策「ブミプトラ政策」というものが存在する。
この映画では貧しい中華系マレーシア人が描かれている。
製作当時（2004年）マレー系と中華系の恋愛はタブーだったという。そして今もあるらしい。
