喧嘩の美点は仲直りができること

失われた週末の喧嘩の美点は仲直りができることのレビュー・感想・評価

失われた週末(1945年製作の映画)
4.5
主人公の酒クズ・ダメ人間っぷり極まれりです。おまけにジゴロです。
褒めるべき所のない人物ですが、その人間的弱さには深い共感を抱けます。負のスパイラルに嵌まり、自己嫌悪に苛まれる姿は他人事ではない悲しみがありました。
主人公の情けなさに反してヒロインの剛直さが際立っています。彼女の「私の恋敵はこれ(お酒)ね」の台詞はカッコよすぎてトキメキました。
安直な解決でなく、姿勢を示したラストが良かったです。主人公に置けるヒロインのような存在(人間であるかを問わず)を自身で見つけ出していくことが大切だと感じました。