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失われた週末のMのネタバレレビュー・内容・結末

失われた週末(1945年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

アル中って怖い…。

アルコールを軸にして生きると全てが嘘になってしまう。イケメンなのは勿論、小洒落た言い回しやウィットに富んだ既知も結局はアルコール摂取の為の振る舞いでハリボテ。とはいえ、そう振る舞える時点で主人公にはカッコよさの要素はあったはずで。事実死を念頭に置いた瞬間、武士の切腹前のような潔さと深い人間性が現れる。

アルコールの為にカッコよくなり切れるなら、頑張ればアルコール無しでもカッコよくいれるだろうと主役に縋るヒロインが、死を選ぶ彼氏には覚悟が決められないのもやはりお嬢様所以か。

死んでしまえばカッコ良いのだろうが、苦痛に塗れた人生が続く方がリアルなのだろう。週末だけでなく人生が失われる方が早そうな主人公である。
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