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サウンド・オブ・サイレンスのkuuのレビュー・感想・評価

3.0
『サウンド・オブ・サイレンス』
原題 Don't Say A Word.
製作年 2001年。上映時間 114分。
息をもつかせぬ展開のタイムリミット・サスペンス!主演は名優マイケル・ダグラス。
共演はブリタニー・マーフィ、ショーン・ビーン、ファムケ・ヤンセン。
監督はゲイリー・フレダー。
余談ながら、今作品出演の女優さんのうち2人が若くして亡くなっている。
ブリタニー・マーフィは2009年に貧血と薬物中毒に伴う肺炎で32歳の若さで、スカイ・マッコール・バートシアクは2014年に21歳で薬物過剰摂取の事故に遭い、この世を去りました冥福をお祈りします。

BSテレ東映画番組『シネマクラッシュ』にて視聴。

今作品は、特定の番号、入手困難な番号、ホンでもってその番号の持ち主にニューヨーク近郊にある高価なルビーへのアクセスを与えるちゅう、実行可能な前提で動いている。
加えての、主人公が心から愛するある人々の命が危険にさらされ、この番号を手に入れられるかどうかで、彼らが生き残れるかどうかが決まる。
あらすじは、
ネイサン・コンラッド博士(ダグラス)は妻のアギー(ヤンセン)と幸せな結婚生活を送り、娘のジェシー(バートゥシアク)を熱烈に愛し合っている。
コンラッドはティーンエイジャーを得意とする心理学者。
今は自分の医院を開いているが、以前はニューヨーク州に勤めていた。
感謝祭の夜、かつての同僚であるサックス博士から緊急の電話が入る。
サックス医師は、エリザベスという少女に接触するためにコンラッドの助けを必要としていた。
エリザベスは、父親が亡くなった直後から10年間、施設に預けられていた。
彼女の記録には、心的外傷後ストレス障害、妄想型統合失調症、緊張病などの精神疾患が次々と記されている。
健康な少女ではないが、つい先日、剃刀で人を殺しそうになるまでの非暴力的な少女。
コンラッドの助けがなければ、彼女は薬漬けにされ、一生閉じ込められることになる。 
しかし、コンラッドがすぐに発見したように、彼女は病気のほとんどを偽っているのかもしれない。
しかし、そんな心配をしている暇もなく、翌朝、娘が誘拐されたことを知るのだった。
彼はパトリック・コスターから電話を受け、指示を受ける。
エリザベスの頭からある数字を取り出せば、娘を取り戻せる。
警察には一言も話すな。。。
ってな感じかな。

今作品はスリラーでした。
まあ、とにかく、そのように見えました。
重苦しさ、雨、不気味な電話、パラノイア、スリラーにあるべきものはすべて備えていた。
しかし、2つの重要な要素、スリルと緊張感が個人的には欠けてると。。。
先ほども記したように、今作品はスリラーに見える。
しかし、スリラーという感じがどうもしなかった。 
コンラッドは厳格なタイムラインのもとで仕事をしている。
彼は午前10時にコスターの電話を受け、午後5時までにその番号を聞き出す。
でも、テンポが全然違う。
時間切れという感覚は全くなかった。
確かにスリラーはゆっくり展開するモンやけど、ずっと同じペースでいいはずがない。
今作品は、展開に適度な時間をかけ、あとはずっと同じペースで進んでいく。
つまり、スリル満点の展開が1キロ先までわかると云う感じ。
終盤の展開には無理もあるし。
でもまぁ、これは映画やし、信じられないちゅうことはない世界かな。
しかし、予想外のことは、映画が創り出す世界の枠組みの中に収まるべきものです。 
ショーン・ビーンは良い俳優さんですが、彼のキャラがやっていることは、我々が世界について知っていることとつじつまが合わない。
オリバー・プラットは巧みなキャラ俳優やけど、今作品ではほとんど活かされてなかった。
とは云え、今作品には良い点がないわけではなく、スカイ・マッコール・バートゥシアクの目には、これから起こる大きな出来事を予感させる何かがあった、ヘイリー・ジョエル・オスメントやキルスティン・ダンストのような。
可能性を秘めたブリタニー・マーフィは若くして亡くなられたのは残念。
しかし、『Don't Say A Word』の大部分は、真摯に映画に向き合ってるのは伝わったけど、個人的には物足りなさが残りました。
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