ほーりー

グランド・ホテルのほーりーのレビュー・感想・評価

グランド・ホテル(1932年製作の映画)
3.7
【ホテル映画・第一号店】

えええΣ(Д゚;/)/

グレタ・ガルボ、ジョン・バリモア、ジョーン・クロフォード、ウォーレス・ビアリー、ライオネル・バリモアが同じ映画にでてんの!?めっちゃ豪華じゃん!!

という認識がない僕ら現代の観客にとって、ただ純粋に映画のクオリティだけでしか本作を楽しめないというのが残念。

当時の観客は上述のような楽しみができたと思うと羨ましく感じる。

映画における群像劇の形式を確立したエポックメイキング的な作品。

登場人物は、表向きは貴族だが裏では賭博や空き巣をしている男爵(演:ジョン・バリモア)、舞台に立つストレスで情緒不安定なバレエのプリマドンナ(演:グレタ・ガルボ)、会社の経営で頭を悩ましている横柄な経営者(演:ウォーレス・ビアリー)、その経営者に雇われた美人タイピスト(演:ジョーン・クロフォード)、余命宣告を受けて貯金を全部使って残りの人生を楽しもうとする中年男(演:ライオネル・バリモア)の五人。

この五人のそれぞれの人生模様が描かれる。

舞台となったグランドホテルの描写がよく作り込まれていて、吹き抜けで階下まで見えるカットを入れたりと映画ならではの空間表現の演出があるのが嬉しい。

個人的にはジョーン・クロフォードって苦手なタイプの女優さんだけど、本作のタイピスト役では庶民的で気さくなキャラクターを演じていて、クロフォード良いなぁと思った。

色々なひとの人生が交錯するグランドホテル。ラストは主要五人(正確に言えば四組だけど)がそれぞれ異なる形でホテルを後にする。ここが本作品の最も魅力的な場面だと思う。

■映画 DATA==========================
監督:エドマンド・グールディング
脚本:ウィリアム・A・ドレイク
製作:ポール・バーン/アーヴィング・G・タルバーグ
音楽:ウィリアム・アックスト/チャールズ・マックスウエル
撮影:ウィリアム・H・ダニエルズ
公開:1932年9月11日(米)/1933年10月5日(日)
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