ホイットモア大統領

マッドモンク/魔界ドラゴンファイターのホイットモア大統領のレビュー・感想・評価

3.9
とんでもねーものに出会ってしまっただ…

基本的には『チャウ・シンチーの熱血弁護士』と同じメンツで送る、オカルト・カンフー・ファンタジー・コメディ・大怪獣映画。脳細胞5000億個ぐらい死んだ。

人間想いで「規則なんかくそ食らえ!」の問題児であるドラゴンファイターのローハン。
見かねた神々に訴えられるも、観音様から「人間の姿で物乞い・遊女・大悪党を改心させられればあなたの勝ちです」とありがたき猶予を頂戴。果たしてローハンはこのミッションを成功させることができるのか!?

観音様からもらった魔法の団扇を届けるため、ローハンを追って人間界に降り立つ天界の門番と親友のタイガーファイター!
しかし、人間になったローハンと接するには自分も人間になる必要があるため、自ら妊婦の腹に飛び込…もうとして、誤ってお婆の腹に飛び込むタイガーファイター!

前半は、そのタイガーファイター演じるン・マンタの赤ちゃん演技で腹筋崩壊www

だらしない体のおっさんが、半裸&前掛け&お団子ヘアで「ママン!ママン!」と赤ちゃんに徹してるの、最高にダークマター。
クソ不味そうな飯を「チン◯ン」言いながら食ったり、木魚食ったりするシーンなんて鼻水出たわ笑

後半は後半で、ごんぶとゲジ眉の大悪党が大暴れ!

顔が大悪党過ぎるし、全然改心する気ないし、前から相手の腹に木片を突き刺し、後ろからそこに手を突っ込むのはさすがに鬼畜の所業!
それに遊郭ではさらーっと49人殺してたからね笑

けど、こんな作品でも監督はやっぱりジョニー・トー。

性善説を説きつつ、アクションではスローモーションを多用、時節ノワール的雰囲気を醸すその演出に、後に大成するトー監督の煌めきを見た気がする!

特に悪魔怪獣とドラゴンファイターの大小の対比の見せ方がめちゃくちゃ巧かったので、『進撃の巨人』はトー監督に撮らせたら良かったと思うの。