爆裂BOX

SHOCKER 闇の奥の爆裂BOXのレビュー・感想・評価

SHOCKER 闇の奥(2006年製作の映画)
3.6
交通事故で父親を失ったクリス。彼女は仲間と共に殺人鬼マルティンスについて調べた父親の研究資料を取りに炭坑博物館に向う。その後炭坑ツアーに参加したクリス達だが、エレベーターの故障で閉じ込められ…というストーリー。
ベルギー・オランダ合作のスプラッター・ホラー。
DVDのジャケットでは赤ずきんちゃんの格好した女性が写っていますが、内容は炭坑ツアーに参加した若者達にウィジャボード(西洋版こっくりさん)で呼び出された、炭坑で死亡した殺人鬼の霊が憑依し、仲間同士で殺しあう「死霊のはらわた」炭坑版といったものです。
冒頭から子供の首チョンパがあって驚かされますが、それ以外にも頭をシャベルで半分にしたりショットガンで頭を吹き飛ばしたりと殺戮シーンは特殊メイクを用いて派手でいいですね。ただ、襲撃シーンの度に迫力を出すためかガチャガチャした撮影になるのは見辛くなるだけで残念でした。
憑依された人間のメイクがデモンズ風なのも迫力あってよかったです。また殺す度に別の人間に乗り移っていく殺人鬼のしぶとさもグッド。火付け人の格好をする所も仮面の殺人鬼要素を感じさせて嬉しかったです。というかまんま「血のバレンタイン」のハリー・ウォーデンって感じでしたね。製作者は「血のバレンタイン」大好きなんだろうな。
ヒロインがウィジャボードを使って父親の霊と交信して脱出へのヒントを貰う所も面白いですね。
お調子者のおバカ枠のポールが中々にウザいですが、クリスと親しくしてるのが気に入らなくてやたら突っかかってたマークが気絶した後見捨てず担いで必死に逃げてた所は見直しました。マークの憑りつかれた相手への容赦ない攻撃も凄い。
地獄へのいけにえの設定が後半曖昧になったりオチがあっさりだった所はちょっと残念。後、故障して止まってたエレベーターが途中から使えるようになったのは何でだろう?
強引な所もありますが、グロ描写や攻防シーンもしっかり作られているのでホラーファンなら見て損した気分にはならない作品です。