Yutaka

フェイシズのYutakaのレビュー・感想・評価

フェイシズ(1968年製作の映画)
3.0
ひたすら顔のクローズアップをカサヴェテスタッチで撮り続けて、めちゃくちゃ凄くて革新的な映画なのは分かるけど、あまりにも冗長すぎて結構しんどかった。これくらいの中身だったら90分くらいに纏めるべき。『アメリカの影』の方が断然良かった。
ショットは全編カッコイイんだけど、それだけで2時間超やられてもきついものがある。無意味な会話にはそこに宿る虚無、言語表現の限界とそれに置き換わる身体表現といい、映画的な意味があるのは分かるし、その裏にある本心を顔のクローズアップで表現してるんだろうけど、それならそれをユーモアたっぷりにやってみせた『ラブストリームス』を見ればいい。
OPとEDはキレッキレだったから、もっとタイトに纏めてくれたらめちゃくちゃ好きだったと思う。ラストの階段のショットの切れ味は半端ない。
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