せ

ニュー・シネマ・パラダイスのせのレビュー・感想・評価

5.0
人生で初めて観たイタリア映画。という個人的な思い出も詰まった作品。
冒頭のシーンが印象深い。
青く広い地中海を背景の中、中心に位置する植木鉢。ゆっくりとズームアウトしてゆく。
後ろから聴こえてくる主題歌
(このテーマソングがズルい、ズルすぎる)

初めて見た時は上京したての頃。
郷愁が爆発してまんまと大号泣。
未だに何回観ても心に沁みる。
良い意味で正面から泣かせにくる映画。

ノスタルジーを切なく美しいものとして描き、
トトとアルフレードという2人の友情を温かく映し出す。
30年ぶりの帰郷に心打たれている様子のトトだが涙を流さない。
しかし、ローマに戻り、肩身のフィルムを観たその時、溜まっていた何かがドッと溢れ出したかように涙するトトの心情といったら、、、
後悔とその喪失感と大きな大きな感謝の気持ちが込み上げていたことでしょう。


※映画史を勉強するとより楽しめる要素も有り
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