ナリア

ニュー・シネマ・パラダイスのナリアのレビュー・感想・評価

4.9
それは僕たちのまわりに当たり前のようにあふれていて人間の普遍的なテーマではあるけれど
それを言語化できる人はあまりいない。
マイクロミクロンナノメートル…未知の病原菌さえ可視化できる現代でも誰もその実体を視認したことがない。

それに実体はなく普遍的でありながらそれぞれに変容的である。
それでも、どうにかして遺そうと
神の言葉を借りる人もいれば、互いに向かい合いキスをして誓いを交わす人もいる、惜しみない笑顔と拍手で行動に示す人もいる、語り合えばそれぞれの口からその片鱗が滲み出る、そんなひと時を共に過ごす幸せさえある。

昨日滑り込んだ協会の中でニューシネマパラダイスのテーマ曲が流れていた。

例えばそれが変容的であるならば、それについて考えるたび常に"新しい"感情や言葉、アイデアが巡り
例えばそれに実体がないのであれば、"映画"がリアルに準じリアリティを求めるように、それぞれがその理想の形を表現しようと努めるのだろう
例えばそれを表現して、他者と分かちあえたとして、その幸せな空間を人は"楽園"と名付けたのかもしれない。

それに触れたとき、誰しもが"ニューシネマパラダイス"の中にいる。

今朝気づいたけれど昨日は動画はもちろん写真を1枚もとってない。それを眼前に僕はカメラを構えることを躊躇したのだと思う。ちょっと悔しくも思うけど、それでもいいと思える自分もいる。

常に今から。がニューシネマパラダイスだ。

変わらない、けれど変わり続ける、そんな姿を見せてほしい
教えてほしい、見続けていたい、そばで感じていたい……………………………………………………


カメラには収まりきらず
いくら語っても語りつくせない
この事象を
内包しうる言葉があるとすれば
それはきっと…
ナリア

ナリア