かおり

ニュー・シネマ・パラダイスのかおりのレビュー・感想・評価

3.7
心が洗われるなぁ。あの音楽は体中に沁み渡ってくる。
名作らしいからそのうち観なきゃ、と思って安くなっていたディスクをとりあえず買っておいたが、初めて観たのはだいぶ経ってから。
その後さらに2回観た。
シンプルな映画だ。名作は、きっとそういうものなんだろう。観るたび違う思いを持たされる。観る人の、その時々の姿が映し出されるのかな。

アルフレードはなぜ、トトに「絶対に村に帰ってきてはいけない」とあそこまで強く言い切れたんだろう。
火事で目が見えなくなってから、かえってよく見えるようになったと言っていたっけなぁ。

序盤でトトに「戦争は終わったのになぜ父さんは帰ってこないの?」と聞かれた母親の気持ちは、特に掘り下げなくてもあの短い普通のシーンだけで痛いほど伝わってくる。

トトを送り出す時、アルフレードが「自分のすることを愛せ」と。
海外ドラマなどでよく見かける、会話の中で映画のセリフをやたらと引用する人たちの気持ちが以前はあまり理解できなかったが、今なら少しわかる。
かおり

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