qp

レベッカのqpのレビュー・感想・評価

レベッカ(1940年製作の映画)
2.5
 マリアンは付き人として南仏に滞在していました。そこで知り合った英国紳士のマキシムに好かれ、結婚して彼の豪邸での生活が始まるが、前妻の陰がちらつき、という話です。

 マキシムとマリアンの駆け落ちがとんとん拍子で入りきれません。恵まれない女性がお金持ちの優しい男性に惚れられて幸せになる描写が続くだけで、序盤はつまらないです。

 マキシムの豪邸にたどり着き、マリアンが使用人やマキシムの姉夫婦とやりとりすることで、マキシム、前妻のレベッカ、使用人の印象が変わってきます。観ていて、階級の違う人との結婚に加え、マリアンには戻る場所がないことが苦しさを生みます。

 家の色々なところに前妻のレベッカの陰が残っていて、自分は愛されてないように感じます。ダンヴァース夫人の影響が大きく、彼女にレベッカが乗り移っているように感じてしまいました。

 しかし、使用人や親族は色々言っているが、確かにマキシムの本音は分かっていなかったことに気づきます。彼のレベッカへの思いが分かり、マリアンと一緒に誤解させられていたことに気づき、納得させられました。

 レベッカの従兄弟のファヴェルが気持ち悪い存在だと思っていましたが、意外と話を進める鍵を握ることになります。彼が兄弟ではなく従兄弟というのもいいポジションだと感じました。最終的に話は二転三転し、誰が何を知っていたか、思っていたかが分かってきます。

 マリアンの視点なので、彼女に寄り添って疑わずに安心して観ることができました。ダンヴァース夫人が何かをやったり、他の誰かが黒幕なのかと疑心暗鬼にはなりました。序盤の退屈が長すぎなのが減点対象ですね。
qp

qp