らもちー

レベッカのらもちーのネタバレレビュー・内容・結末

レベッカ(1940年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

まぁまぁ面白かった。今となっては悪役が屋敷に火をつけ炎の中で死ぬというのはありがちな所があるかも。なんかコナンとか。アリシアが貴婦人の格好で怒られるのも予想通りだったのでダンバースの嫌がらせの手法でなんかもうちょいドキドキさせて欲しかったかも。でもホッパー夫人の嫌味は効いてたな。マキシムがレベッカを本当は愛してなかったというのはびっくりして面白かったし、田舎の地味(?)なアリシアを妻にしたのも納得した。館が炎で燃えてなくなったから冒頭の夢に繋がるというのはなんかよかった。それにしてもダンバース夫人がレベッカに心酔していたのはなんかしっくりくるものがあっな。


ホッパー夫人の付き人アリシアはあるホテルで妻を事故で亡くした大富豪のマキシムに求婚され嫁ぐことに。


豪邸には多くの使用人がいたが彼らは前妻レベッカとアリシアを比較するような視線を隠さない。特にダンバース夫人のアリシアに対する態度は冷たく何かにつけてレベッカの話をしたがる。ある時マキシム姉から聞いたことだが、ダンバース夫人はレベッカを崇拝していたらしく、その後釜であるアリシアをよく思っていないらしい。次第にレベッカの存在に引け目を感じるようになったアリシアは、マキシムが自分を妻に見初めたことにも懐疑的になり夫婦仲はギクシャクし始める。何とかレベッカに負けないようにとアリシアはある時舞踏会(?)を企画する。そこで素晴らしい仮装などを披露してマキシムその他に認めてもらおうという計画である。仮装はダンバース夫人の助言を受けて屋敷の廊下に飾ってある貴婦人の格好にした。舞踏会当日、衣装に身を包みマキシムを驚かせようとしたアリシアだったが、アリシアを一目見たマキシムは驚き怒る。それは1年前レベッカが着た仮装と同じものだった。それを知らなかったマキシムは助言したダンバース夫人に詰め寄るが、むしろ言い返され失意の底に。そんな時近所の浜に船が座礁(?)し舞踏会所ではなくなる。浜に向かったはずのマキシムが見当たらず1人探すアリシア。マキシムは浜の小屋で一人消沈していた。その理由を問いただすと、座礁した船にレベッカがの死体が乗ったボートがくっついて出てきたというのだ。それを聞いてマキシムがレベッカを偲び落ち込んでいると思ったアリシアは、マキシムに自分の寂しい気持ちを訴える。レベッカばかりを愛して自分のことは見てくれないと涙ながらに訴えるアリシア。そのときマキシムの口から出てきたのは衝撃の事実だった。


マキシムはレベッカを愛してなどいなかった。マキシムの告白が始まる。美しく聡明で誰からも愛されるレベッカは実は仮の姿で本当はそのような振る舞いで人々を騙すことに快感を感じるようなゲスな女だったというのだ。おまけにクソビッチだったらしい。マキシムはそんなレベッカに不満を募らせ殺意さえも抱いていた。ある時マキシムはレベッカに誰の子かも分からん子供を妊娠したと告げられ、さらにその子を跡取りとして育てたいと挑発的に告げられブチギレる。浜の小屋での出来事である。レベッカはその時に死んだのだが、マキシムが殺したわけでは無いらしい。レベッカは目の前で転んで打ちどころが悪くて死んだのだった。それを説明しても信じて貰えないと踏んだマキシムは遺体をボートに乗せ海に沈めた。マキシムの告白を聞いてもアリシアのマキシムへの思いは変わらなかった(むしろレベッカの代用品じゃなかったことが分かり嬉しそう)。しかしそのボートが今回遺体と共に現れたことでマキシムは1年前の遺体確認のこともあり逃れられないと絶望していた。裁判が開かれる。争点はレベッカの死が自殺か他殺かに絞られた。そのときレベッカのセフレみたいないとこが現れマキシムを陥れるためにレベッカの主治医の所に行こうと言う。妊娠していたことを明らかにし怒り狂ったマキシムが殺したのだと裁判で明らかにするのが狙いである。しかし主治医の告白は驚くべきもので、レベッカは妊娠などしていなく実は末期のガンだったこと、死の前日にそれを告げられていたこと、そのときレベッカが寿命が来る前に死ぬようなことをほのめかしていたことが明らかになり、レベッカの死は自殺で決着した。レベッカの妊娠はマキシムに自分を殺させるための嘘だったのだ。(レベッカ、人を弄ぶのが本当に好きな女やなという感じ。)晴れて無実となったマキシムだったが屋敷に着くと屋敷が燃えている。


ダンバース夫人が火を放ったのだ。マキシムの無罪がわかりアリシアとマキシムの今後の幸せな生活を見たくないダンバース夫人は、レベッカとの思い出の屋敷もろとも死ぬことを選んだのだった。
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