おかだ

レベッカのおかだのレビュー・感想・評価

レベッカ(1940年製作の映画)
4.0
死んだ人間を一切画面に出さずに、恐ろしい人格を表しきるという巧さが光っていた。
まったく同じではないが「めまい」を筆頭に、このような表現はヒッチコックらしさの一つだといえるだろう。
また、屋敷のセットが全体でどのような大きさかは分からないが、照明やカメラ割によってスケール感を如実に感じる。
そして何より、徐々に盛り上げて自然にまとめるという脚本が素晴らしい。
前半のスローなパートが単なる引き延ばしではなく、登場人物たちの素性を表すためにあり、それが後半への導火線になっていて観ている側がハラハラさせられる要因となっている。

描かれる様々な人間の心理とそれに付随する謎・全体を覆うゴシックな雰囲気に圧倒される。

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