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レベッカのmasahitotenmaのレビュー・感想・評価

レベッカ(1940年製作の映画)
3.9
アルフレッド・ヒッチコック監督が「風と共に去りぬ」で知られるプロデューサー、デビッド・O・セルズニックに招かれ製作した渡米第一作。
原作はダフネ・デュ・モーリア(「巌窟の野獣」「鳥」の作者)で、撮影はジョージ・バーンズ。
原題: Rebecca (1940)

ヴァン・ホッパー夫人の付き人(レディズ・コンパニオン)としてモンテカルロのホテルにやってきた、身寄りのないアメリカ娘の「わたし」(ジョーン・フォンテーン)は、イギリスの大荘園マンダレーの当主マキシム(ローレンス・オリヴィエ)と出会い、彼の2度目の妻として大邸宅に迎えられる。
しかし、前妻レベッカの見えない影に次第に精神的に追いつめられていく…。

終盤の「審問」でレベッカの死をめぐる真実が明らかにされ、エンディングへ…。

「思い出を香水のようにビンに詰められたらいいのに」

「さあ、さあ、怖がらないで」
Why don't you? Why don't you? Go on.
Go on.Don't be afraid.

シナリオには参加できず、セルズニックから多くの横やりが入って、ヒッチコックにとっては不本意な作品になったとも言われているが、それでもうまく仕上げている。
主役のジョーン・フォンテーンは、ヒッチコックとの次回作「断崖」同様、先妻に引けめを感じてオドオドする繊細な役柄を好演。
彼女に相対する女性は、初めはホッパー夫人(ジェシー・ロイス・ランデス)で、いかにも上流の嫌な成金おばさん。
そして、もうひとりがこの作品の影の主役、使用人で邸宅を取り仕切るダンヴァース夫人(ジュディス・アンダーソン)。この人は本当に恐いですよ。
男性では、レベッカの従兄と称する(実際は愛人の)ジャック(ジョージ・サンダース)も大切な役どころ。
先祖のキャロライン嬢が描かれている絵画、仮装舞踏会の仮装、花火などがうまく使われています。
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