菩薩

ビフォア・サンセットの菩薩のレビュー・感想・評価

ビフォア・サンセット(2004年製作の映画)
3.8
2人して若干メンタル鬱気味なのがあまりに人生だし離れていた時間ってものを何よりを実感させる。可憐な女の子であった彼女は芯の通った女性へと成長し、綺麗な顔した男の子であった彼は少しくたびれた表情を覗かせる。ちょっとSEXの話をし過ぎなんじゃないすか童貞なので分からんのだが、あの約束は反故となりそれぞれの人生を歩み出した先の9年後にあるのは小さな心残りと大きな戸惑い。どぎまぎとした再会からそれでも空白を埋めようと前作以上に言葉が交わされ、ボートに乗ったあたりで本音が見え隠れし始め、タクシーの中で爆発しふと手が伸びる。躊躇いを踏み越えてしまえば全てが壊れてしまうと知っているあまりに慎重にならざるを得ない。またしてもリミットが迫る中で若くはない、それでも老いているわけでもない大人の距離の探りかたがなんとももどかしいが、何よりもどかしいのはあんな含みを持たせて終わる癖にこの先が配信じゃあ観られないって事実だろうよ…。
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