はぐれ

去年マリエンバートでのはぐれのレビュー・感想・評価

去年マリエンバートで(1961年製作の映画)
4.0
退廃的で耽美的な究極の映像美。全てのカットの構図が恐ろしいほどに美しく完璧。ストーリーなんか気にせずにそれだけを追う方が正しい鑑賞法なのかも。

まるでRPGのモブキャラの村人のように生気も表情もなくただ同じ台詞を繰り返すブルジョアジー達。例えは違うかもだけどブニュエルの『皆殺しの天使』のように理不尽にある空間や時間に押し込められているようにさえ見える。

あのマッチ棒のゲームのようにいくら考えても監督や脚本家の思考に辿り着けずに我々が負けることが予め決まっている、そんな作品。
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