映画を見る猫

去年マリエンバートでの映画を見る猫のレビュー・感想・評価

去年マリエンバートで(1961年製作の映画)
4.3
毎回違うところでうっすら寝て、違うところでうっすら起きる。
昨晩も、そうでしたね。
去年も、そうだったんですよ。
いいえ、そんな覚えはありませんわ。
そんな風に劇中のやり取りを模しながら思う。
過去現在未來が錯綜する異空間を、言葉と映像と音楽すべてを織り混ぜて、1つの映画の中に構築してしまった、とてつもない怪物のような映画だなと。
解説によると、この映画は 
1, 男の主観
2, 女の主観
3, 現在
4, 過去 
の4つの時間軸をバラバラにして、組み合わせたものらしい。服装などに注意すると、各時間軸を識別できるとのことなので、次回の観賞時は注意して見よう。
1961年の映画、同時代人の批評も見直したいところである。