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ディス・イズ・イングランドのhoshoのネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

トレインスポッティング以来のイギリスの傑作、というコピーに納得。スキンヘッズとはどういうものか、どうその魂を伝えていくのかもリアルだった。
指導者が、心が弱そうな子を持ち上げて調子に乗らし、自分に忠実な手下にする手法を、もろに実演していて、自分のトラウマを思い出すなどした笑 好きな映画『ジプシーの時』にもそういう部分があり、この手法は組織の普遍的な常套手段なのかもしれない、と気付かされる。
みんなが経験・知識不足の迷いのある若者だらけ、指導者にも不当に負わされた傷があってそれを繰り返してしまうなどの、どんどん深みにはまってしまうやりきれなさがあった。大人がいない世界の、出口のない感じ。だらだらした楽しさの延長に、ところどころに存在する底なし沼に、警戒したり気付けるかは人それぞれ。組織が暴走しだした時、まともな人は離脱し、心の弱さを利用された人だけが残っていく。
音楽は比較的明るいが、白人至上主義者のボスが物理的に線引いて、俺についてくる奴はこっちへ来い、あとは帰れとする二者択一シーンは、体育会系組織に付きものな異常性がある。などなど、経験をもとに分析してしまった笑
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