らんらん

私の兄さんのらんらんのレビュー・感想・評価

私の兄さん(1934年製作の映画)
4.0
林長二郎(長谷川一夫)主演の家族ドラマ、現代劇
ヒロインに田中絹代、兄さん役で河村黎吉

【あらすじ】
悪い仲間たちとつるんでヤンチャしている長谷川一夫ですが母が病気と聞いて駆けつけてきます
義兄(河村黎吉)はそんな長谷川一夫をこんこんと説き伏せ、母に恥ずかしくない立派な人間に更生させようとします

そしていざ母親と面会をしようとした時に仕事が入ります(兄はタクシー会社経営をしている)
なりゆきで長谷川一夫が送迎をすることになったのですが、その乗客2人組が何やら怪しい(深夜だし)

目的の場所に着き、しばらく待ってるようにと言われ停車していた長谷川一夫
そこに助けを求め逃げ込んでくる若い娘さん(田中絹代)
事情はよくわからないがとにかくその娘さんを乗せて車を走らせることになる、、、

【感想】
説明が難しいけど家族ドラマ(母子、兄弟の絆)に、田中絹代とのロマンスを足したような映画
ほんわかとした終わり方が好きです

この映画で一番印象に残ったのは兄さん役の河村黎吉
こないだ「男の償ひ(1937)」って映画で初めて認識した俳優さんなんだけど、
その時はすっごいムカつくロクデナシ役、で今作は人間の出来たいいお兄さん、どちらも自然でそれらしい演技
調べたみたら戦前に多くの映画に出演した名脇役だったらしい、今後要チェック

長谷川一夫、「花婿の寝言」で現代劇姿を見てはいるけどやっぱり不思議な感じがする
とにかくイケメンなのでスーツ姿や、帽子を斜めに被る姿が決まっていてカッコイイ
田中絹代、普通に若くてかわいい!、当時2人とも20代半ばくらい、そりゃ2人とも人気出ますよねー
それにしても田中絹代ってすっごい小柄で華奢、そんなところも魅力なんでしょうね、守ってあげたくなるみたいな

あとちょっと気になった点
劇中台詞を噛んでも強行突破するw 戦前の映画見てるとたまにあるけど、昔は多少噛んだくらいじゃNGにしなかったのかな
考えてみると全く噛まないで喋るってのも不自然なんだけどお芝居だからねー
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