KnightsofOdessa

さよなら子供たちのKnightsofOdessaのレビュー・感想・評価

さよなら子供たち(1987年製作の映画)
3.5
[さよなら子供たち、また会おう] 70点

ルイ・マルに二度目の金獅子を齎した自伝的作品。原題は『レザボア・ドッグス』の由来とも言われている他、ピアノ教師役で少しだけ登場したイレーヌ・ジャコブを見たクシシュトフ・キェシロフスキが『ふたりのベロニカ』の主役に抜擢したなど、少なからず映画史に影響を与えた一作。1944年、パリから田舎にあるカトリック寄宿学校に疎開したジュリアン少年は、ユダヤ人の少年ジャンと出会う…という話。当時の寄宿学校は未曾有の事態に際して、様々な背景の子供たちを受け入れていたようで、ジャン・ヴィゴ『新学期・操行ゼロ』の系譜の乗っかるような悪ガキたちの集まる寄宿学校が完成している。それにしても、優しい母親とやたら距離が近い感じ、『好奇心』そっくりだなあと(主人公がやたらと美少年な感じも似てる)。ラスト10分くらいまではややかったるいが、ラストの切り返しで盛り返す。一本締め映画です。
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