筋は『オズの魔法使い』まんま。冗長。
誰もが知ってる展開をそのまんま大げさに歌われると、
ちょっとやっぱ「何を大仰な……」と冷めてしまう。
オズの世界がNYでロケ撮影されるというおかしさ。
遊園地もマンホールも。
案山子役のマイケル・ジャクソンは華があるし、
ダイアナ・ロスの歌も聞きごたえあるし、
曲もすごく良いんですけども。
にしても、監督シドニー・ルメットが一番驚いた。
あなた『評決』とか『狼たちの午後』とか『質屋』とか撮ってる超社会派真面目映画監督じゃないですか。
何がしたかったんでしょうか。
衣装やメイクの不気味さといい、NYロケ由来の社会派ドキュメンタリー的映像の質感と、大人数の無駄にキレッキレのダンスと、ひねりのないストーリー。ソウルフルでエモーショナルな歌声。
それらがみんな嚙み合ってなくてモヤモヤです。