浅野公喜

ウィズの浅野公喜のレビュー・感想・評価

ウィズ(1978年製作の映画)
3.4
ダイアナ・ロスとマイケル・ジャクソン主演のオールキャスト黒人による「オズの魔法使」。監督は社会派の作品で知られるシドニー・ルメットで脚本はジョエル・シューマカー、音楽監督はこの後マイケルと手を組み彼の「Off The Wall」「Thriller」「Bad」等モンスターアルバムのプロデュースを担当し世界を席巻するクインシー・ジョーンズと非常に豪華。

しかし映画の内容はまあまあといった所で、この内容で2時間超はやや冗長、ダイアナ演じるドロシーのヘアスタイルはモンチッチみたいだしセットは遊び心溢れるものなのに思ったより動かないカメラワークのせいかダイナミズムに欠けるといった印象。とは言っても劇中に流れる様々な音楽がそれら欠点を補っておりダイアナをはじめとする歌手達の圧倒的歌唱力が楽しめるうえに後のマイケルの「Bad」のPVでも使われた地下鉄が登場したりそこで主人公達を襲う牙付きのゴミ箱や動く柱はチープながらかなりユニークでした。

また、乗ろうとするといつも回送と表示されどっかに行くタクシーが個人的にツボだったり。今作より更に遡り1940年代のオール黒人キャストのミュージカル「ストーミー・ウェザー」に出演のレナ・ホーンも見事な歌唱を披露。
浅野公喜

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