たけちゃん

ウィズのたけちゃんのレビュー・感想・評価

ウィズ(1978年製作の映画)
4.0
自分を信じなさい!


シドニー・ルメット監督
主演マイケル・ジャクソン、ダイアナ・ロス


勝手にお知らせシリーズ「今日は何の日」
本日、6月25日は、僕の大好きなマイケル・ジャクソンの命日です。今日で10年になります( ᵕ_ᵕ̩̩ )

マイケルに対する僕の思いは、昨年の「This Is It」の何の日レビューで盛モリ書きましたので、今回は繰り返しません。
今回は純粋に映画と音楽だけのことでレビューします(ˆωˆ )フフフ…



まず、映画です。
「The WIZ」は、あの「オズの魔法使い」を黒人キャストでリメイクしたブロードウェイミュージカルの映画化です。
製作のロブ・コーエンが温めていた企画に、ダイアナ・ロスが自らを売り込んでドロシー役に、そして、カカシには、なんとマイケル・ジャクソンを抜擢しての映画化でした。

監督は社会派のシドニー・ルメット。
「十二人の怒れる男」や「狼たちの午後」、「オリエント急行殺人事件」などを撮った名匠です。

脚本は、これも意外で、ジョエル・シュマッカー。
「セントエルモスファイヤー」や「フォーン・ブース」、娯楽作では「バットマン3」などの監督として知られてますね。

そんな感じで、名だたるスタッフが集められ、ミュージカルとしては大規模なセットでの大作映画となったんですが、映画は惨敗で、モータウンは大きな赤字を出し、映画製作から手を引くことに……( ᵕ_ᵕ̩̩ )


でもね、今観ると面白いのよ。
ストーリーは「オズの魔法使い」をほぼほぼなぞるので、新しさはないけど、70年代らしい躍動感ある歌と音楽で、音楽場面はかなり良いです。

今回、BD版を手に入れたので、1978年の作品とは思えないクリアさでした。
まず、オープニングロールが美しい!
実にモータウンらしい鮮やかな壁絵。
Black Is Beautiful\(^o^)/
そんな思いが湧いてきます!

他、エメラルドシティでの群舞や西の魔女との対決場面など、映画全体、色使いが素晴らしいです。出来ればBDで観て欲しいなぁ。


しばらくはドラマパートなので、ちょっと退屈ですが、カカシ役のマイケル登場後は一気に面白くなりますよ。
まぁ、僕の場合、マイケルを観ているだけで満足なんですが(ˆωˆ )フフフ…


ただ、残念なのは、ドロシー役のダイアナ・ロスですかね。
僕はダイアナ・ロスが大好きなので、それでも観られるんだけど、やっぱりドロシーをやるには歳をとり過ぎ( ˘-з-)
ダイアナのために、ドロシーを24歳の設定にしましたが、その当時でダイアナ本人は34歳。これはキツイ(‐ω‐;)
だから、ドロシーに魅力が無くて。
さすがにジュディ・ガーランドレベルとは言わないけど、これ、若いフレッシュな女優さんなら絶対ヒットしたよね。






それでは音ネタ💩ウンチクンです( •̀ω•́ )و✧

最初にドロシー役のダイアナ・ロスのことを。

黒人のDIVAと言えば、アレサ・フランクリンや若いところではホイットニー・ヒューストン、ビヨンセなどを思い浮かべるかもしれません。
また、もっと古く、ジャズ・シンガーのビリー・ホリデーやサラ・ヴォーンなどの名を出す方は本格派すぎです。
でも、僕は黒人DIVAとして、ダイアナ・ロスの名前は外せないんですよ。

【勝手に紹介、ダイアナ・ロス】
1944年3月25日生まれ、御歳75歳のダイアナ・ロス、この方、とんでもない人なんですよ。

なんと言っても、ダイアナ・ロスはあのシュープリームスのメインシンガーの女性です。
シュープリームス?誰それ?って方は、ぜひ「ドリームガール」を観てください。あの映画で、ビヨンセが演じていたモデルがダイアナ・ロスですよ。

そして、このシュープリームス時代とソロを合わせ、ダイアナ・ロスは18曲のナンバーワンヒットを持ち、実はこの記録、ビートルズの20曲に次ぐ記録なんです。それくらい凄い人なんですよ。

ちょっと書くと「恋はあせらず」「ストップ・イン・ザ・ネイム・オブ・ラブ」や「マホガニーのテーマ」、ライオネル・リッチーとのデュエット「エンドレス・ラブ」なんかが知られていますね。知ってます?


そして、今作の音楽を手がけるのは、ご存知クインシー・ジョーンズ。マイケルの「スリラー」など数々の作品をプロデュースしてきた名プロデューサー。実は、この「ウィズ」での出会いがきっかけで、マイケルのアルバムをプロデュースすることになったのよね。そして、そのマイケルのアルバムの大ヒットもあり、世界で最も売り上げたプロデューサーになりました。
あと、個人的な意見ですが、僕はクインシー・ジョーンズを聴くとニューヨークを感じるんです。行ったことないですが……(笑)
今作もニューヨークの匂いがプンプンしましたね!


今回の主役でもあるマイケル・ジャクソン。
今作はクインシー・ジョーンズとの初コラボとなる「オフ・ザ・ウォール」の前年です。
この映画があったからクインシーとのコラボも生まれたし、その後の活躍があったとも言える。でも、もしこれが「スリラー」後の出演なら、映画も大ヒットしたよね。

今作のサントラで聴ける歌声は間違いなくマイケル。特に、カラスと一緒に歌う「You Can't Win」や、ダイアナ・ロスとの「Ease On Down the Road」とかがサイコーですよね。
ラストの「A Brand New Day」も圧巻よね。


あと、素晴らしいなぁと思ったのは南の良い魔女グリンダを演じたレナ・ホーンです。
この方、ジャズ・シンガーなんだそうですが、僕は知りませんでした。
でも、「Believe in Yourself」での歌唱に圧倒されました!今作で1番の驚きでしたね( ˘ ˘ )ウンウン



ということで、マイケル・ジャクソンの命日に選んだ「ザ・ウィズ」は、マイケル・ファンならマストですよ。でも、ガッツリミュージカルなので、苦手な人にはお勧めしません。
MVの長いやつだと言ったら、耐えられる?(^-^)