時は1998年、反政府勢力の台頭でロスの治安が悪化、それに対抗してアメリカ国家警察が創設される。大統領候補は「罪の都市」ロサンゼルスに大地震が来ると予言。2000年、予言通りロスにマグニチュード9.6の大地震が起きる。その後、憲法が改正され予言者（クリフ・ロバートソン）は終身任期の大統領となる。彼は首都をヴァージニア州リンチバーグに移すものの、地震でロスは孤島となり、本土から隔絶する巨大な防壁で囲まれ、警察隊が監視する流刑植民地となった。2013年、父親の独裁政治に異議を唱える娘のユートピア（A・J・ランガー）は、政府が秘密裏に保持していたブラックボックスを盗み出し、ロスに逃げ込んだ。そこでで最大のテロ集団へと投降する。革命家クエボ・ジョーンズ（ジョージ・コラフェイス）は彼女と行動を共にしていた。彼の手からブラックボックスを取り戻すため、大統領はスネーク・プリスキン（カート・ラッセル）に白羽の矢を立てる。追放センターにやって来た史上最も悪名高き犯罪者で、元特殊部隊員のスネークはロス市内に単身潜入。彼の体には死亡率100%のウィルスが打たれ、神経組織破壊までのタイムリミットは8時間8分26秒。再びスネークの孤独な戦いが始まる。

　1981年の『ニューヨーク1997』の正当な続編である今作は、前作以上に情け容赦ないディストピアがスネークを待ち構えている。近未来の街はキリスト教右派に牛耳られ、モラルを外した行いをしたものは国外強制退去が待ち受けている。地獄のニューヨークから大統領を救い出した男はかつての名うてのヒーローで、15年間どのように生きて来たかはミステリアスだが、相変わらず彼の味方はどこにもおらず、女にも目もくれない。『ニューヨーク1997』〜『ゼイリブ』と連綿と続くカーペンターの近未来批判は、スネークを自由を求めた西部劇のスターのように神話化させる。マルホランド通りからサンセット大通りへ。次々と乗り移る車列は真っ先に『駅馬車』を彷彿とさせる。だが死のバスケとハングライダーのアクションだけが近未来の西部劇を印象付ける。大統領が付けたほとんど自虐的な名前の娘ユートピアも凄いが、前作ではぼやかされていた大統領側も所詮は反乱軍と同じ穴のムジナなんだとカーペンターはうそぶく。前作のアーネスト・ボーグナインばりの怪演を見せるエディ（スティーヴ・ブシェミ）や、ハーシュ・レ・パームス（パム・グリア）などの配役もことごとく素晴らしいが、何と言っても一番素晴らしいのは、数十年間津波を待った伝説のサーファーであるパイプライン（ピーター・フォンダ）との波乗りシーンだろう。女に「未来は今だ」と言い放った男は「自由」というアメリカン・スピリッツを高らかに宣言する。

近未来を舞台にしたアクション作品。
カート・ラッセルが主演。

2000年8月にマグネチュード9.6の大地震が起きてロサンゼルスは島になり、無法者が永久追放される流刑地となっていた。
一方、憲法改正により大統領任期は終身となり、大統領は権限を独占。
2013年に大統領の令嬢が大統領の独裁政治に異議を唱え、文明を無力化する機密装置を奪ってロサンゼルス島に逃亡し、反乱組織に加わる。
その装置を奪還するために、戦争の英雄である一方で凶悪な犯罪者のスネーク（カート・ラッセル）が呼び出され、命令に従わせるために神経組織破壊ウイルスを投与されてしまう。
ウイルスに対する解毒剤が効くタイムリミットは10時間弱。
果たしてスネークは時間内に装置を持ち帰り、ワクチンを打つことが出来るのか？　

バトルシーンはもとより、B級感いっぱいのバスケットボールやサーフィン、ハングライダーなどを利用した痛快アクションが笑えます。
せっかくのヒロインが登場するも一瞬で退場してしまうのが残念。
ユーモアたっぷりの楽しい作品です。

「これが人類だ！」　
「人間に戻れたぜ！」

2022.6　地上波テレ東で鑑賞（午後ロー・吹替：荒木小織 訳）　

• #プルトキシン7ウィルス
• #ウィルスの解毒剤
• #ブラックボックス
• #ステルススーツとマッチ
• #原理力潜水艇
• #サンセット通り
• #地図
• #メモリアル・コロシアムでのバスケ
• #ホログラムのスネーク

「スネークって呼んでくれ」

「ニューヨーク1997」のダークヒーローが帰ってきちゃったシリーズ第二弾!

どこに帰ってきたかというと、今度の場所はロサンゼルス!
またまた捕まってしまった我らがスネーク・プリスケンが独自ルールの一人ぼっちバスケットボールやらハンググライダーやらサーフィンやらで「うひょ～～!サイコーだぜぃ!!」とばかりに遊んでばかりの様にしか見えない潜入ミッションを大敢行!

どこからどう見てもチェ・ゲバラのコスプレ野郎にしか見えないテロリスト(キューバが侵攻してくるというシャレにならないネタが炸裂します。大丈夫だったのか!?)の手に落ちた合衆国の秘密兵器を取り戻すために、10時間で細胞組織を破壊するウィルスを注入されてしまったスネーク(学習能力なし!)が嫌々ながらも頑張ります!
タイムリミットまでに隔離されたロサンゼルスに潜入、悪党どもの手から秘密兵器を奪い返して脱出しなければならない!
無謀なチャレンジかもしれませんがスネーク・プリスケンならやり遂げるように思える・・・そんな風に期待させるオーラが
ビンビンに発散されとります!
ちょいと背は低めですが・・・・・

場所がNYからLAに変わり、ガジェット類が微妙にハイテク化され、潜入が空からではなく海からだったり、大統領の救出ではなくて大統領の娘の消去も目的だったりと、多少の違いはあるものの基本的なプロットが前作とまったく変わらないのは、本作が続編であるという事と同時にリメイク作という立ち位置でもあるからです。
予算が大幅にふえたので導入された、いま観ると笑っちゃうようなCGや合成が逆にチープに感じてしまうかもしれませんが、本当に観ていてそこらじゅうの場面で既視感が半端ない(苦笑)。
スネークが足を怪我するとか、やたらと背が低いとディスられるのとか、みーんな前作からスライドしてきたかのような要素ばかり・・・
ただし、登場するキャラクターのユニークさは120％濃密に増量されておりますよ!
前作もそうとうなものでしたが、本作もキャストが無駄にゴージャス☆アイリン!
スカした情報屋にスティーブ・ブシェミ!
なんで出てきたのかよくわからないサーファー役にピーター・フォンダ!
スネークの元仲間にして裏切者のオカマ役にパム・グリアー!
奇っ怪な美の伝道者役でブルース・キャンベルまで出ちゃってますよ!
あと、何気にさりげなくアル・レオンがまたもやどうでもいいような役でひっそりと出演、マシンガンをぶっぱなしてました!

まあ、お話が前作の焼き直しだとか、おバカレベルだけが上がってB級SFの品位(そんなものがあるとしたらですが)が落ちたとか、色々と残念な部分もあるんですけれど、ジョン・カーペンターが監督して、カート・ラッセル・・・というかスネークが出ていればそれで万事OK!てな感じなんですよね～。

やっていることはとってもおバカさんなのですが、意外とストイックな雰囲気なので、お色気はあまりありません。
そんな中でも、大統領の娘がヘソだしにホットパンツという露出もそこそこの格好でひとり気を吐いていらっしゃいますが、上着の背にはゲバラもどきの刺繍に電飾がチカチカ光っているというバカ丸出しのファッション!
そんなの喜んで着させられているようだから、コロッとゲバラもどきなんかに騙されるんだよ!
ゲバラもどきのグルービーなんてやっている場合じゃない!
どうせならスネーク様のグルービーに立候補しないと!

そうそう、まったくの余談ですけど、大地震によって崩壊した街に凶悪者たちを集めて隔離する・・・というアイデアはまさしく永井豪先生の傑作世紀末コミック「バイオレンスジャック」の関東地獄地震と同じアイデア!
ジョン・カーペンターは永井漫画の読者だったのでしょうか?


レンタルビデオ、huluにて

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• #ディストピア
• #カモン!ビッグウェーブ!
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• #キューバ軍侵攻!