Jimmy

オペラの怪人のJimmyのレビュー・感想・評価

オペラの怪人(1943年製作の映画)
3.6
ブライアン・デ・パルマ監督の大傑作ロックミュージカル『ファントム・オブ・パラダイス』の原点映画か?…と思って、本作を鑑賞。
デ・パルマのファントム~に近い部分はあるものの、全体の印象は異なる。

淀川長治さんの解説付きDVDなのだが、冒頭で淀川さんが話はじめた時にネタバレされそうな雰囲気あったので、映画を観終わってから淀川さん解説を拝聴した(笑)

「この映画、ユニバーサルが作った超大作で、日本で最初に公開された時は『オペラの怪人』という邦題だったが、現在は『オペラ座の怪人』とも言う」とのこと。

パリ・オペラ座には幽霊が現われるという噂があり、舞台係の一人が縊死して、幽霊=ファントムの仕業だと皆が恐れる。
ファントム役のロン・チャニーの姿は見たことあり、だいぶ前に週刊少年チャンピオンに連載されていた藤子不二雄の「魔太郎がくる」で紹介された記憶。あのコミックス(チャンピオンコミックス)全13巻も傑作でいまだに持っている。ただ、ロン・チャニーの紹介を確認したい…と思ったら、実家に全巻置きっぱなしで手元に無し(笑)

さて、この映画ではファントムが歌手クリスティーヌに恋をして、クリスティーヌはファントムから歌の指導を受ける。このあたり、デ・パルマ版と共通している。
ファントムは、「その無名歌手(二番手歌手?)を起用しないと恐ろしいことが起こる!」という脅迫状を出すが、それに従わなかった興業側。
ファントムの脅迫を無視すると、なんとシャンデリア落下するのだが……という見所あり。

また、仮面舞踏会シーンなどはパートカラーであり、95年前の映画でよくぞ作れたという感じあり。

サイレント映画の古典だが、けっこう面白い映画であった。
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