松原慶太

バタアシ金魚の松原慶太のレビュー・感想・評価

バタアシ金魚(1990年製作の映画)
2.9
望月峯太郎は、同世代の漫画家のなかでも、異常なほど絵が上手く、センスもずば抜けていた。しかし、この原作にかんしては、それがすべてで、ストーリーらしいストーリーはほとんどない。

本作はその原作を換骨奪胎して青春ムービーにしたものだが、これもまた、いま見るとそうとう変な映画で、傑作と呼ぶにはためらいがある。

他の方のレビューで「いまだったらストーカー規制法に引っかかる」というものがあったけど、あえて言えば「青春の空回り感」みたいなものがテーマ。

80年代後半の空気感、ロケ地となった千葉の田舎のような郊外のような風景、そして筒井道隆と高岡早紀の存在で、記憶に残る邦画となっている。

ちなみに「恋のストレスで太ったソノコ君」は別の女優が演じてアフレコ当てていたらしい(高岡さんの特殊メイクかと思えるほど似ている)。
松原慶太

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