フロントスカイ

バタアシ金魚のフロントスカイのネタバレレビュー・内容・結末

バタアシ金魚(1990年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

昔懐かしい情景、雰囲気がノスタルジーをかき立ててくれる。

高岡早紀がかわゆくて初々しい瑞々しさが魅力的。ストレスのあまり太ってしまうところには唖然としたが...。制服のまプールに飛び込んで筒井道隆と喧嘩するシーンにはびっくりしたなあ。演技ではなく本気のように見えたから(笑)。
東幹久はカッコいい。浅野忠信が幼過ぎて笑ってしまった。

青春と言えば、つまらないことに思い悩む姿が代名詞のように思われるが、この映画の主人公の筒井道隆は、目標に向かって半端ない真っ直ぐさで突っ走る。徹底的に自信過剰でしかも単純で楽天的な性格を伴う憎めないはちゃめちゃなキャラを演じて楽しませてくれる。

実際、現実的にはいくら若いと言っても、相手のことは考えず一方的で自己中心的で自分勝手な性格や態度は、決して誉められたものではない。周囲に影響を受ける人、この映画では高岡早紀はいい迷惑である。
一方、とにかく目標に向かってまっすぐ突っ走る姿には青春の眩しさのようなものを感じ羨ましく見てしまった。
一度しかない青春。失敗を恐れないのは若さの特権なのだから。

この映画を観た後、自分のあの頃を振り返った。こんなに真っ直ぐではなかった。こんな青春ではなかった。という後悔に似たような思いが、鑑賞中には気がつかなかったが、自然と主人公に惹かれていく要因となったのだろう。