しもんぬ

春のソナタのしもんぬのレビュー・感想・評価

春のソナタ(1989年製作の映画)
3.8
高校で哲学を教えるアラフォー女教師と、ちょっと緩めな18歳の女の子(音楽院生)。退屈なパーティーで偶然知り合った何の共通点もないふたりが、数日間一緒に暮らすことに――。

知的な独身女性が主人公のコメディ(会話劇)って、たいてい性格に難があったり人格的に破綻したキャラクターが描かれることが多いけど、今作の彼女はわりとまともで、バランス感覚にも優れた人物のように思えました。で、そんな「普通のインテリ独女」の内情に言及しつつしっかり"さざなみ"を立てるのがロメールの天才的なところで、ウディ・アレン作品とは少し趣の異なる――ボール半個分の出し入れで観客を魅了する、そんな会話劇に見えました。
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