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春のソナタの&yのレビュー・感想・評価

春のソナタ(1989年製作の映画)
4.8
【2013/9/24:神保町シアター】初めて観たロメールはこれだったと思う。どちらかというとセリフの少ない作品を好む私にとって、この言葉の洪水には驚いた。が、それ以上に、こんなに喋っているのに、彼らが補完されていくのではなく、むしろ全く逆で、喋れば喋るほど彼らの「完全ではない様」がビビッドになってこんがらがったりもつれたりする感じ、そしてそんなのが映画になるのか!ということに驚き、衝撃。喋ってばっかでたいして何も起きなくて、けど時間の経過をきっちり描写してたり(お花の萎れっぷりなど)とか、映画的にテキトーじゃない。画作りも美しい。ぬるいな〜って舐めてたら低温火傷した感。いつのまにかロメールの虜。でも、あふれる言葉に対し、それを象る適切な言葉は思いつかない。伝え難い作品。
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