Omizu

嵐の青春のOmizuのレビュー・感想・評価

嵐の青春(1941年製作の映画)
3.5
【第15回アカデミー賞 作品賞他全3部門ノミネート】
かなりエグい話。でも原作小説に比べればだいぶソフトらしい。原作ではタワー博士と娘のカサンドラの近親相姦、同性愛(おそらくパリスとドレイク)ということも書かれており、当時のヘイズ・コードでは流石に無理だったのだろう。

でもかなり攻めた描写にはなっている。パリスとドレイクはやっぱりどう見ても親友以上の関係にしかみえない。

ただ作劇としてあまり上手くなく、何を主軸にするのか、何がテーマなのかがブレてしまった印象。原題はkings row、これは舞台の町の名前。冒頭に「住みやすい町、kings row」というような看板が写し出され、その一見善良な町の暗部を描き出すたいうのがテーマだろう。

変わった映画なのは間違いないが、結局いい話のようにまとめてしまっているのが残念。あの最後だとドレイクは更におかしくなったようにしかみえない。

今リメイクしたら相当凄い気がするのでやってほしいな。
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