今を時めく俳優たちの映画デビュー作を観てみようシリーズ『あの人は昔』、マイケル・シャノン編。
「明日どうなろうと 将来どうなろうと 今は幸せだ」
同じ日を繰り返す、いわゆるタイムループに陥った一人の男の話。
タイムループものは今では珍しくない。ジャンルも様々。SF、サスペンス、スリラー、コメディなどなど、なんでもござれ。
本作は一応はラブコメであるけれど、それだけにとどまらない、人生についての学びが多い良質なドラマに仕上がっている。
なぜ主人公のフィルがタイムループに陥ったのか、その理由は謎のままだけれど、そんなことは気にならないほど本作はヒューマンドラマとしての完成度が高い。
そして何よりも、とにかくビル・マーレイが巧い、巧すぎる! その件についてはここでいろいろ羅列するよりも本作を鑑賞した方が早いので割愛。
とにかくビル・マーレイここにありな一本。
そんな彼、本作で共演したあの小動物ウッドチャックに、撮影中に二度も噛みつかれたらしい。
さて、肝心のマイケル・シャノンの役どころだけれど、恋人と婚約中の青年フレッドを演じている。
はじめは、恋人のデビーが結婚を迷っていることを主人公のフィルから聞かされて動揺するが、最終的にはフィルが二人の仲を取り持ち(そのエピソードは描かれていない)、めでたくゴールインする。因みにプロレスファンという設定。本筋には絡んでこないキャラ。
ところで、主人公のフィルは聖燭節の2月2日を繰り返すのだが、ワシが本作を鑑賞した日が偶然にも2月2日だった。
この偶然の一致に驚いて、もしや自分も今日を延々と繰り返すことになるんじゃないか……? と、戦々恐々死ながら眠りについたけれど、普通に次の日は節分でした。ああ良かった。
でも、もし朝起きても2月2日だったら馬券買いに行こうって思ってた(笑)。