ハル

シンプル・プランのハルのネタバレレビュー・内容・結末

シンプル・プラン(1998年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

仕事があり、妻がいて、その妻は身ごもっている。
貧しくはありながらも幸せな男 ハンクが主人公の物語だ。


どれだけ普通の人間でも、堕ちるときは堕ちるものだということを体現している物語だなと思った。
大金に目が眩み人を殺すことも厭わなくなっていくハンクを見ていて、このように人は変貌をとげるのかと恐ろしくなった。
最初の内は妻に相談して心の平穏を保とうとするか弱い姿も見えていたのに、次第に妻は反抗の手助けをしてくれる存在になっていたように思う。それだけ心が麻痺していってるのかなと思った。


兄のジェイコブの方が最後まで純粋だったように思う。
叶えられることなど到底不可能な夢を見て、殺人という罪を犯し薄汚くなっていく自分に恐怖していくジェイコブ。
最後には自分を殺すことでしか、心の安寧を得られなくなってしまった。


金というものは怖い。それを手に入れようとした末にこのような結末になってしまう。
宝くじで大金を当てるとろくなことはないというが、それも分かるなあなんて思った。
身の丈に合わない金を持つと人は狂ってしまうのだと。
ハル

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