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三匹の侍のSW326のレビュー・感想・評価

三匹の侍(1964年製作の映画)
5.0
三匹の侍の劇場版。ストーリーはテレビ版の第1話「剣豪無宿」に若干手直しを加えたもの。三匹の侍たちが旅に出るまでのいわばエピソード0。集団抗争時代劇とはまた異なる五社チャンバラ。

もちろん、テレビ版よりもゴージャスなセットで撮影されていますし、殺陣も屋外ロケで迫力はあるとおもいます。しかし時代劇”三匹の侍“の醍醐味は三匹が時には反目し、時には揃って欲に目がくらみ、時には揃ってこの世の無常に絶望するという、三匹が旅先毎に経験するバラエティ溢れるエピソード群にあると思います。

ですがこの劇場版ではまだまだ三匹は赤の他人同士。このシリーズのいちばん美味しいところはこの映画の“後”なのです。

ですが肝心のテレビ版は第4シリーズからしか残されておりません。そして主演丹波哲郎、監督五社英雄の三匹の侍を観られるのはこの劇場版のみ。史料的価値も含めて☆×5。
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