ぽん

ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔いのぽんのネタバレレビュー・内容・結末

3.9

このレビューはネタバレを含みます

大好きなコメディ。
バチェラー・パーティに出かけた4人組の話ですが序盤から花婿が消えるので、実質「3ばかトリオ珍道中」になっている。ポッチャリとメガネとイケメン。
ベガスに繰り出した男どもが翌朝目覚めたら全員記憶がない。部屋は荒らされ仲間が1人消えている。ミステリーっぽい出だしなのに、これが二日酔いによるものって言うおバカな設定が素晴らしいです。昨夜一体何があったんだ?というのがサスペンスになるのは酔っぱらいアルアルですね。

いろんな映画への目配せ、パロディも楽しかった。男3人が突然、赤ちゃんの面倒を見るハメになるのは、セリフにも出てきてたけど「スリーメン&ベビー」(87)。(オリジナルは「赤ちゃんに乾杯」(85)という仏映画) バスルームの虎はハワード・ホークスの「赤ちゃん教育」(38)を思い出させる。カード・カウンティングでひと儲けする場面は「レインマン」(88)。エスカレーターで降りてくるシーンが笑える。あと、個人的に好きなのがステュのピアノ弾き語りシーン。「ラブソングができるまで」(07)のヒュー・グラントそっくりでアホな歌詞も最高。

結婚前に野郎どもだけでバカ騒ぎするバチェラー・パーティって、一つの儀式なんでしょうね。少年たちが仲間同士で冒険旅行をするのと同じで、大人になるための通過儀礼。男性にとっては結婚も大人になるステップってことなんじゃあないでしょうか。そうなると、これは「スタンド・バイ・ミー」(86)のアダルトあほバージョンと言えましょうか。酒で失われた記憶を探しに行くのは、ある意味、おぞましい死体を見るのと一緒ですから。
ぽん

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