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サタデー・ナイト・フィーバーのMのレビュー・感想・評価

3.4
完全に陽キャのダンス映画かと思っていたらかなりシビアで、前知識ないと置いてけぼりな気分に。
Bee Geesのステインアライブは超名曲だからこそ脳にすりこまれてて、レディプレイヤーワンのディスコシーンで流れた時は脳汁出たなぁ。
サタデーナイトフィーバーを観て「なるほど、あのディスコシーンはこのオマージュだったのね」と納得。
そしてスマホの絵文字で「ダンス」とか「ディスコ」って打つと出てくる絵文字「🕺」の正体に気づいてほっこり。

もう約50年前の作品とのこと、それでも街並みは全く古く見えない。でも若者の生活や価値観はかなりジェネレーションギャップが甚だしい…。ニューヨーク(マンハッタン)と橋を隔てたブルックリンとの対比を描いているらしい(今でこそブルックリンは「クリエイターのオシャレな街」的なイメージあるけど)。
日本でもディスコブームの火付け役になり、「フィーバー」という単語が大流行したとかなんとか。フィーバーって、思えば最近は死語になりつつあるような...

プロットが古い云々という感じもしたけれど、それよりも

地に足のついた自立した女と出会って、
こんな生活を変えたい。
見通しはないけれどきっと新しい世界でうまくやっていけるさ、僕ならさ。

これで「いい映画だったね!」と終われる時代だったのだとしたら、
ある意味どんなにか「自分には明るい未来があると信じられる」時代だったのだろうか、なんだかうらやましいな、と思ってしまった。
今だったら能天気、無知、向こう見ずとか結構叩かれそうなものだけど。。

なんでもすぐ調べられる、テレビでもSNSでも最上位のパフォーマンスが見えて比較してしまう、正解が常にそばにある、右肩上がりを貪欲に求め続ける...とか、あらゆるレベルが上がったからこそみんな生きづらくなってるのかもなぁーとか、この50年のギャップに思いを馳せた。


2024-29
M

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