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笛吹川のhummingbirdのレビュー・感想・評価

笛吹川(1960年製作の映画)
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戦国時代、武田家の治める甲斐国で暮らす農家の一族の60年を重厚に描く。高峰秀子と田村高廣か若者から老人までを演じている。

戦国時代を農家の視点から描いていて、興味深い。

農家でも戦に参加する子供がいる。戦に行かなかった子供が成長して家族を持っても、武田氏の終わりが近づくと…という話。

物語はテンポよく展開するが、戦国時代だけでなく、戦争に子供をやった親の気持ちも思わせ、やりきれない。こういうのを見てしまうと、大河ドラマを楽しめなくなりそう。

家族はおやかたさまにひどい目に合わされてるのに、「今までおやかたさまの世話になってきた」と話がすり替えられ、戦に参加する大義になっているのがいかにもありそうに感じた。

映像はダイナミックで、シネスコ画面に映える。笛吹川と、家族が暮らす家のそばに架かっている橋が美しい。
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