むらむら

評決のときのむらむらのレビュー・感想・評価

評決のとき(1996年製作の映画)
5.0
#この作品を観ている途中で、監督のジョエル・シューマカー氏の訃報を知りました。
#素晴らしい映画をありがとうございます。

「ミシシッピ・バーニング」(1988)というそのものズバリなタイトルの映画もあるくらい、USでも人種差別の多く残る州であるミシシッピ州を舞台にした法廷ドラマ。

娘を白人男二人に陵辱された黒人男性カール(サミュエル・L・ジャクソン)は、怒りのあまり連行中の犯人二人を猟銃でブチ殺してしまう。

彼を無罪にするため、若手白人弁護士ジェイク(マシュー・マコノヒー)が様々な妨害に逢いながら奮闘する、って話。

ジェイク弁護士もそうだけど、ケヴィン・スペーシー演じる訴追側の検事も凄い迫力。関係ないが、「許された子供たち」に出てきたどーしようもない日本人弁護士と裁判官に爪の垢を煎じて飲ませてあげたい。

んで、事件は白人対黒人の様相を呈し、KKKまで入り乱れて、誘拐されるわ放火されるわ狙撃されるわで、盆と正月が一緒にきたー、みたいな状況の中でクライマックスへ突入。

……確かに乱暴された娘は可愛そうだけどさ、それにしては、人、死にすぎでしょ……そもそもこんなキレやすい父ちゃんじゃなかったら、こんな事態になってない訳だし……女弟子も不法侵入するし、なんか微妙に妻子いるのにロマンスあるし……うーん、観ながら考え込んでしまった。俺が神様なら、「お前らみんな死んじまえー」って洪水で一掃してやりたい。

とはいえ、昨今のUSの暴動などの状況を鑑みても、いま観るべき作品なのは間違いない。配役も豪華。この映画の出演者のうち、ちょい役で出たオクタヴィア・スペンサーも含めると6人もオスカー取ってる。サザーランド親子も共演(絡みシーンないけど)。(ちなみにYuiさんのレビューを読んで、観ることにしました)

タイトル「評決のとき」を入力しようとして「氷結のとき」と予測変換が出てしまったので、氷結ストロング買ってきました。これからジョエル・シューマカー氏を偲んで、氷結で乾杯するときですね。では乾杯。バットマン・フォーエバー!
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