1942年、ナチス占領下のパリでユダヤ人1万3000人が検挙され強制収容所に送られる。苦境の中でたくましく生きるジョー(ユゴ・ルヴェルデ)ら子供たちと看護師アネット(メラニー・ロラン)の視点で、一連の事件を追っていく。
事件からちょうど80年。「サラの鍵」とともに、ヴェロドローム・ディヴェール大量検挙事件を扱った作品。
過度にドラマチックな展開はなく、歴史の事実を家族の姿を中心に淡々と描いていく。
ヒトラーが出てきちゃうのには興ざめだったし、ジャン・レノとメラニー・ロランは華がありすぎて違和感があった。特にジャン・レノが出てきちゃうと、大脱走が始まるんじゃないかって期待しちゃう。笑
作品の随所に、同じ人間として信じられない悪行に震える場面があって、異常な行為が正義と洗脳されたり、命令だからと盲従してしまう人間の弱さに悲しくなる。
映画としては「サラの鍵」の方が面白かったけど、ラスト10分は爆泣きさせられること間違いなし。
そして、やつれっぷりといい、怒りと悲しみの表現といい、メラニー・ロランの体当たりの演技に心打たれまくる!