ナチス占領下のパリで行われたユダヤ人一斉検挙ヴェルディヴ事件
「サラの鍵」と同じ題材でほぼ同時期の公開
こちらのほうが少しだけ早い
僅かに生き残った人の証言に基づくもので、合間にはヒトラーをはじめとした政治的決定の裏側も
ヴィシー政権下、ユダヤ人迫害法により徐々に排除が加速しナチスドイツと同じ経緯を辿ることに
ラジオでも平然とユダヤ人差別が続くと一般にもそれが浸透していってしまうものなのか
主に各地での迫害から逃れてきた無国籍のユダヤ人が対象で、検挙の様子から劣悪な競技場での数日間と仮収容所での一部始終が語られる
人の尊厳を奪われる屈辱と家族と引き裂かれる様は只々悔しく悲しいが、手を差し伸べる者もいた
献身的な医師や看護師、消防士のその後の行いもグッとくるし、匿ってくれた市民も実際多かったという
幼いノノは無邪気でとても愛らしかったが、"何か"を目撃しただろう目と表情は忘れられない
平時なら恋に発展するような些細な事柄もやるせなさに拍車がかかる