フランス政府による史上最大のユダヤ人一斉検挙ヴェル・ディヴ事件。
メラニー・ロランが出てるからという理由だけで当時DVDを買ったのだけどメラニー・ロランうんぬん、観てよかったなと思える作品だった。
映画として淡々としていて直接的な描写はない。それでもこの時代に生きるユダヤ人の辿る運命を観ていて苦しくなる。
看護師アネットが正義感に燃え善人すぎて少し現実味ないかなと思ってたら実在した方だった。こんなのおかしいと異議を唱えやつれきったメラニー・ロランも素晴らしかった。
男の子ジョーも実在した方だった。鉄条網を抜け脱走し生き残り歴史を語ってくれた方と知り驚いた。
消防士のエピソードや近所のおばちゃんのエピソードが素敵。実際、フランス人がユダヤ人を匿った人数は11,000人。それだけの人が屈しなかったわけで。でも亡くなった方はそれ以上なわけで。そのそれ以上が大きくのしかかってくる作品でつらい。
無邪気なノノがかわいすぎてつらい。
映画らしく希望の光を見せてくれた終わり方はいい。ただ、感情をなくしたあの子を見るのは悲しい。あんなに無邪気だったのに。メリーゴランドも効果的。
当時は気づかなかったけど、偽造通行書で脱出を試みる女の子アデル・エグザルホプロスだ。