オーウェン

セントラル・ステーションのオーウェンのレビュー・感想・評価

セントラル・ステーション(1998年製作の映画)
4.5
リオの駅で代筆屋を営むドーラ。
そのドーラに頼んだ母親と息子。だが母親は事故に遭い命を落とす。
ドーラは残された少年ジョズエを家に招き入れ、父親を探してほしいとの頼みを受け入れる。

一見すると単なる二人の感傷的な映画になる所だが、この女性はまったく優しくない。
むしろ少年を利用しているだけに過ぎない。
だからこそ旅の過程でお互いがお互いを必要としていることに気付く。

ブラジルの乾いた風景がこの映画に意味を与えている。
ジョズエのいたずらにドーラがそのまま乗っかるなど、笑いが話の弾みになっていることが分かる。

代筆屋であることに意味を持つラストがとても上手い締め方であり、すべてが考え抜かれたウォルター・サレスの演出は見事であった。
オーウェン

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