日野氏

竹山ひとり旅の日野氏のレビュー・感想・評価

竹山ひとり旅(1977年製作の映画)
4.0
コンセプト系軟弱アーティストはひれ伏すがよい!と思った。
津軽三味線の咆哮するような音色がすごい。高橋竹山の悲惨な乞食旅を通して迫ってくる。「芸人」の本質は卑賤としてカースト的差別を受けるものというのは知ってたが、視覚障害者の竹山の育った環境を踏まえて音源を聞くと、惨めさに足掻くような激情と、悟ったような音の機微のコントラストが凄くて興奮する。

正直、映画の出来としては粗雑なところも多く観やすくはない。なぜか毎回母ちゃんが慰め係のストーカーみたいに登場するのには笑った。新藤監督にマザコン癖でもあるのかも知れん。
観る、というより聴くべき作品。
日野氏

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