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白夜行のcr4stのネタバレレビュー・内容・結末

白夜行(2010年製作の映画)
1.2

このレビューはネタバレを含みます

原作を始めに読みました。

ドラマ版は結末から始まり、雪穂と桐原目線で進んでいく逃亡劇という原作と全く違った視点で、原作に対する挑戦ともいえる作品だったのと比べ、映画版は、やや忠実に原作通り進んで行くのだけど、結構重要なポイントをはしょり過ぎて、何を言いたかったのか良く見えないまま終わった感がありました…。まあ、この作品を2時間で表現する事自体ムリがあるのかもしれない。

あと、ドラマ版の山田孝之や武田鉄矢の圧倒的な演技力に比べてしまうと…。
高良君も頑張ったとは思いますが…。

何より一番納得いかなかったのが、桐原と雪穂の年齢を小学三年生にしたところですねー。原作やドラマでは五年生なのですが、五年生という年齢だからこその、大人と子供の微妙な狭間の2人の憎悪とトラウマが、単に幼女趣味で片付けられちゃうってのはなー…。

10歳だから後ろから刺しちゃったっていう安直な考えも(実際は前から刺されているので、顔見知りの犯行という疑いがあった。)、後ろからだったら、容疑者は誰でも容疑者になっちゃうよね…。

原作では、時代もコンピュータが出て来て、社会の仕組みが全てデジタル化になっていく過程を、犯罪を通して表現していく箇所が、重要なテーマにもなっていきます。
ドラマ版では時代をもっと近代に変更した為に、その時代背景が描けなかったので、せめてそれは映画版でちゃんと表現して欲しかったな。

ホリプロ制作なので、ホリプロ好きなら色々楽しめるんじゃないでしょうか!

ドラマ版のしょっぱなの山田孝之の悶絶シーンは、観た方が良いです!
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